里文出版編
A5判並製 304頁 1600円+税
里文出版
2011(平成23)年2月2日初版
2016(平成28)年7月27日改訂新版
◉目次
六つの対話へのプロムナード
松井 健(東京大学名誉教授)
対談1 民藝はすでに終わっているのか?
濱田琢司(南山大学人文学部教授)× 久野恵一(手仕事フォーラム代表)
対談2 骨董と民藝に違いはあるのか?
尾久彰三(文筆業・元日本民藝館学芸部長)× 豊島愛子(主婦・骨董愛好家)
対談3 用と美の間で作家は何を思うのか?
志村ふくみ(染織家・随筆家)× 近藤高弘(陶芸・美術作家)
対談4 柳宗悦はなぜ利休をせめたのか?
岡村美穂子(鈴木大拙館名誉館長)× 千宗屋(武者小路千家 官休庵 十五代家元後嗣)
対談5 手仕事の市場は女性がつくるのか?
五十嵐恵美&星野若菜(エフスタイル・産地プロデューサー)× 田中敦子(編集者・工芸ライター)
対談6 民芸と手仕事に未来はあるのか?
馬場浩史(スターネット代表)× 北村恵子&テリー・エリス(ビームス バイヤー)
「サヨナラ」と「こんにちは」の間を超えて
猪谷 聡(鈴木大拙館学芸員)
柳宗悦関連の主な文庫本
※肩書は全て出版当時のママ
◉詳細
この本には3つのバージョンがあります。1つ目は、2010年に里文出版より刊行した古美術・骨董の雑誌月刊「目の眼」の別冊バージョン。2つ目は、2011年にこの別冊を書籍化したもの。3つ目は2016年に改訂新版としたもの。この3つです。
最初の別冊は雑誌『目の眼』の400号記念特大号として企画し、里文出版より刊行しました。2025年は「民藝誕生100年展が開かれるなど、何度目かの民藝ブームのようですが、16、7年前辺りはその萌芽期であったのかもしれません。『目の眼』が創刊したのが、1977年です。バックナンバーを調べてみると、創刊当時は「濱田庄司の眼」「河井寛次郎の眼」など民藝に縁のある特集が続いていました。そこで400号記念で「民藝」とは何だったのかを検証するために、企画別冊の企画としました。
別冊はあくまで雑誌ですので、広告も入っていて、表紙やイントロのコピーも扇情的で荒削りな作りでした。「こんな文字ばかりの雑誌が売れるはずがない」と当時の社長に言われましたが、予想を裏切って3000部が半年で売り切れました。そこで一年後に書籍化することに。書籍版では当時、東京大学東洋文化研究所の教授をされていた松井健さん(現・金城次郎館館長)に巻頭のテキストを、2016年の新装改訂版の際には、鈴木大拙館学芸員の猪谷聡さんに新原稿を書き下ろしていただきました。
この本は6つの対談から成っていますが、事前の打ち合わせはほとんどせずに、ざっくりとした方向性だけお伝えして対談を試みるというスタイルでおこないました。登場してくださった方々のお話の相乗効果で、予想を遥かに超えた対談集になりました。この本が面白いと言われる所以は、そのライブ感にあるのかもしれません。尚、この15年の間に対談にご参加いただいた5名の方がご逝去されました。ご冥福を祈るとともに、貴重な記録を一人でも多くの方に読んでいただきたいと思います。
